今回の治療でも気分が悪くなったりすることもなく、どうもないので、病院は退屈でたまらず、脱走

したい気分だったのです。だから、嬉しくてたまらず、息子の迎えを待ちかねて家に戻ったら、靴を

履くのを忘れていて病院のサンダルのままでした。

ネネちゃんもヒミコちゃんも、今度はすぐにお迎えに出てきてくれました。鳴く声も甘えています。

ヒミコちゃんは例によって、ごろんごろんお腹出し攻撃です。トラちゃんは、押入れの中で寝ぼけて

いましたが、「トラちゃん♪」と声をかけると、すぐに甘えた声でお返事をしました。しかし、私の服を

入れた袋は中身ごとトラちゃんのベッドに改造されていました。おかあちゃんの匂いがするからかなぁ。

おばあちゃんに私の分を取っておいてくれるように

頼みました。だから、今日は私のご飯はマツタケ

ご飯です。午後はみんなちょっと疲れ気味でお昼寝

をしたので、刺身などを買ってきて簡単にすませ

ました。ところが、猫たちにとっては久々のお刺身

です。お刺身大好きなのはヒミコちゃんです。

いったい、どうやってかぎつけるのか、まだ冷蔵庫

から出しもしないうちから、私の後をすりすりしな

がら付いて回るのです。その後をリンちゃんが付い

て回ります。ヒミコちゃんにくっついていれば、

必ずおいしいものにありつくからです。

こうやって、ヒミコちゃんとリンちゃんは望み

どおり、おいしいお刺身をたくさん貰いました。

ぐっすり寝ていました。そのためお刺身は貰えませんでした。ネネちゃんは最初からお刺身は食べま

せん。だから、トラちゃんとネネちゃんには後で別のものをやることにしました。トラちゃんは缶詰。

ネネちゃんは煮干です。でも、トラちゃんとネネちゃんが貰った缶詰や煮干を食べている間、ヒミコ

ちゃんとリンちゃんが側ににじり寄り、じっと睨みつけておりました。自分達はもっといいものを先に

貰っているくせにやっぱり違うもの貰っていると気になるのね。あまりにもヒミコちゃんとリンちゃん

がくっついてくるので、ネネちゃんはとうとうすねて煮干を放棄してしまいました。

よしよし、おいしいものはだめだったけど、今夜はおかあちゃんが一緒に寝てあげるからね。