2004年9月23日
この日はまず知り合いの弁護士さんの事務所に行って、そこでしばらく話した後、事務所に生けて

あった花を頼まれて、お生花に生け直しました。へたくそなんでちょっと恥ずかしかったけど、

なぜかえらく感心されてしまいました。池坊はオーストラリアにも支部があるのだけど、ケアンズ

にはないので、珍しかったようです。この弁護士さんの義理のお兄さんが実はオーストラリアでは

トップクラスの腫瘍内科医なのです。そして、オーストラリアは癌治療に関しては、アメリカに

並んで世界のトップレベルにあるから、ぜひともセカンドオピニオンを求めるようにと勧められま

した。その際に必要なビザも世話してあげるからと言われ、帰国したら主治医と相談し、まずは

自分のメディカルレコードを翻訳して送ってみることにしました。体力があって、経済的に許せば

日本よりいい治療が受けられるかもしれません。やはり、無理して会いに行ってよかったわ。

その後近くのショッピングセンターで友人と待ち合わせ、一緒に昼食を食べました。彼女は私の

治療に必要な情報を集めるため、わざわざ医師の予約を取ってくれていました。お互いに子供を

抱えて孤軍奮闘してきたせいか、なぜかとっても気が合って、何でも話し合ってきた仲です。

彼女が離婚した時も、私が癌になって苦しかった時も、お互いに励ましあってきました。せいぜい

年に1回ぐらいしか会えないのに、ずっと側にいたような気がします。彼女の友人も子供連れで来て

いたので、一緒に車に乗って病院に向いました。しかし、離婚した時に車を元の旦那が持っていって

しまったので、本当に走るのかしら?というような古いバンで、しかも○菱製です。私が助手席に

乗ったので、息子を含めて3人は後ろの床に座りました。でも、カーブで息子は仰向けにひっくり

かえってしまいました。つかまるところがなかったからです。病院には彼女が付き添ってきてくれ

ました。ケアンズには専門医がいないのでgeneral practitionerです。日本で言えば、一般医もしく

は家庭医とでも言うのでしょうか。一般的な診察をして適切な専門医に紹介する立場の医師です。

いろいろ話をした後、知り合いの専門医に問い合わせ、どういう治療が行われているのか、費用が

いくらぐらいかかるのかなど、必要な情報を知らせてくれることになりました。でも、こちらの

お医者さんも耳にピアスなんかして、ちょっと見には先生には見えません。看護婦さんも化粧が

派手で、びっくりしますが、とてもフレンドリーで話しやすくて、こういうのもいいんじゃないか

とちょっと思ったりしました。とにかく日本の病院の雰囲気とは全然違います。

その後彼女の家に立ち寄りました。この家は前に住んでいた人が結婚するので空くからとその後

入居したのですが、なんとその人はご主人の暴力のため、女性のための救済センターに逃げ、結局

ここに戻ってくることになったので、また他に家を探して出て行かねばならなくなったそうです。

彼女は、離婚後やっと落ち着いたばかりなのに、引越しで貯金もなくなったし、どうしようと頭を

抱えていました。何とも気の滅入るような状況だけど、それでも彼女は明るく、たくましく前向き

です。

彼女の家で一休みした後、近くのケワラビーチに散歩に行きました。波の音を聞くと不思議に気持ち

が落ち着きます。ここは彼女のお気に入りの場所で、泣きたい時、苦しい時はいつもここに来て、

じっと波の音を聞くのだそうです。そして、「なに、またいいこともあるだろうさ」と気を取り直す

のだそうです。やはり、近くにこういう場所があるといいなぁ。。

彼女と別れた後、ナイトマーケットに行き、そこで夕食を食べました。息子はカンガルーステーキと

チップス(左)、私はサーロインステーキとライス(右)を頼みました。しかし、すぐに後悔しました。

だって、ご飯がボロボロでまずいのに、量だけはやたらとあるんです。息子から「こっちではライス

を頼んだらダメだよ。」と言われてしまいました。チャーハンだとこの米はおいしいのだけど、炊い

たものはちっともおいしくない(泣)でも、肉はとっても柔らかくておいしかったです。これで約千円

ほどなので日本に比べたらかなり安いかも。ちなみに肉の量は300gです。ただし、ここ2年の間に

ずいぶん高くはなりました。この間来た時は同じものが700円ぐらいで食べられたんです。町がきれい

になると物価は上がるようです。

この日はおなか一杯になってそのままホテルに帰って寝ました。


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