私はこの後、やはり臨床試験の方に参加する方向で治療を進めていくことにしました。もう、選択肢がほとんど
ないし、かなり効いたという話もあるので効かない化学療法よりましかもしれません。
本当は最初、先生は別の化学療法を勧めるつもりだったのですが、私が「そんなの効くとは思えません。」と
言うとあっさりそれを引っ込め、考え込んでしまいました。はっきり言って先生にもこれ!と勧められるもの
がないのです。いいかもしれないと思う薬は適用外だったり、未承認だったりして、使えないのです。
でも今の化学療法剤が効いてないことがはっきりしたならすぐに手を打たねば、負けてしまいます。だから
漫然と体力回復を待つという名目でだらだらと日を過ごすより、ワクチン療法にかけてみることにしました。
これならほとんど副作用はないし、もし効けばもうけものです。来週先生が資料を全部そろえ、紹介状を
書いてくれることになってます。
そうこうしているうちに、仕事が入ってしまい、またバタバタになりました。不思議なことに仕事が入ると
元気になっちゃいます。なんででしょう?昔のように無茶な量の仕事はさすがにもう受けられませんが、
適度に仕事をしていた方がいいのかもしれません。そう言えば、私と同じステージなのに、病院から出勤して
いる人もいました。毎日ではないけど、仕事がある=必要とされている=居場所がある=生きがいがわく=
元気が出るという図式だとおっしゃってました。病気だからってなにもかも諦める必要はないのですよね。
まだこうして、仕事があることはありがたいことだとつくづく思ってます。
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