ですから、できるだけ自然にまかせ、好きなようにさせてやるつもりだったけど、やはり煩悩がわいて
まだ逝かないでという気持ちが抑えきれず、私も苦しかった。しかも、ずっと側についていてやれなかっ
たことが可哀相で、申し訳なくて、何度ももっと点滴とか一杯して1分でも1秒でも長く一緒にいられない
かとあせる気持ちもありました。でも、私はまだ入退院を繰り返さねばなりません。その度にネネちゃん
は辛い思いをして頑張って私を待つことになるのです。息子とも話し合い、いよいよの時は楽にさせて
やろうという結論を出しました。朝まではまだ少し元気で膝にも乗っていたのですが。。。
ちょうどトラちゃん達が来たので、私が病院に戻る前に写真をとっておこうとおばあちゃんが写してくれ
ました。それが最後の記念写真になりました。昼からは何とか動いていましたが、もう表情もうつろで
した。病院の先生に電話して、往診を頼みました。大嫌いな病院に連れて行くのは可哀相だからです。
やはり肺に転移していて呼吸困難を起こすのは時間の問題だったので、もうこれ以上頑張らせるのは
とうていしのびなく、私が側にいるうちに眠らせてもらうことにしました。注射している間に心臓が
止まりました。本当は呼吸が止まってからしばらくして心臓が止まるそうですが、もう弱りきっていたん
でしょうと先生がおっしゃいました。チャチャの最後が壮絶だったので、悲しかったけど、チャチャの
ようにひどく苦しまなくてよかったと思いました。私もこうやって苦しまないですむなら、最後は延命
しないで同じように眠らせて欲しいと思いました。息子がネネちゃんのために作ったベッドに寝かせ、
花を飾ってやるとトラちゃんが側についてじっと見ていました。リンちゃんもやってきて覗きました。
ネネちゃんが動かないのが不思議でたまらず、いつまでも覗き込んでいました。ヒミコちゃんは何度も
仲間の死を見ているのでなんとなくわかるらしく、部屋に入ってこようとしません。君達はネネちゃんの
分まで長生きするんだよ。そして、新しいおかあさんのところでいっぱい可愛がってもらうんだよ。
そう話し掛けていると涙が出てきて止まりませんでした。私も自分の病院に電話し、外泊をもう一晩
延ばしてもらいました。明日の朝、ネネちゃんを送り出してから病院に戻ることにしました。
チャチャと同じところに葬ってもらいます。やっと姉妹一緒に遊べるね。
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