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翌朝、朝日が部屋一杯に差し込んで、「えっ、もうこんな時間!」と驚いて目を覚ましたらまだ5時でした。日の出の時間が
九州より大分早いのです。でも、素晴らしいお天気です。おばあちゃんが窓辺に座って「出てこ〜い。出てこ〜い。」と 言ってます。何のことかと思ったら、富士山に呼びかけていたのです。富士山の頂上の方がうっすらと姿を現しています。 もう少し雲がなくなれば下まで全部見えると言って、一生懸命呼びかけているのです。この時期そうそう簡単に富士山が 見えるはずがないのに、昨日も今日も見えました。周りの山もくっきりきれいに山襞まで見えます。 朝食後、純平さんが周辺の散歩コースをご案内してくださいました。自然林の中をゆっくりあるける素敵な散歩道で、やはり あちこちに小さな流れがあって、トンボがいっぱい飛んでいます。ここは日本一マイナスイオンが多い森だそうで、かなり 歩いても疲れを感じません。かえって元気が出たような気がしました。私は木苺や独活を見つけ、おばあちゃんは芹を見つけ ました。毎日こういうところを歩いていたら退屈しないでしょうね。 その後、一緒に近くの乗馬クラブに連れて行ってくださいました。八ヶ岳ライディングファームというところです。 私は昨日小淵沢に連れて行っていただいた時から、頭の中は「馬、馬、馬!」と状態になっていたので、実際に馬に乗れる と思うと嬉しくてわくわくしてしまいます。もう、2年以上乗っていません。いえ、2度と乗れる日は来ないものと思って いました。それなのに、思ってもいない出会いがありました。私が乗せていただいた馬が、かのシャコーグレイドだったの です。ウェスタンスタイルでしか乗ったことがなく、うまく乗れなかったのですが、動きがよく、乗りやすい馬だなぁと 思いました。慣れない変な乗り方してご免ね。でも、まさかこれほど有名な馬に乗れるなんて考えてもいませんでしたので、 慌てて息子に頼んで記念写真を撮ってもらいました。万一の時はこの写真を遺影にしようという魂胆です。 その他に、重賞レースを勝ってかなり活躍したノーザンカピタンとリザーブユアハートもいました。こんな素敵な馬に 出会えて、この時ばかりは去年、死んでなくてよかったぁ!と心から思いました。また、ぜひ来たい、いや来る!と 心の中で誓いました。だから、シャコーグレイドも元気でいてちょうだいね。(次ページへ) |
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